書籍紹介:優駿(宮本輝)

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1986年に発行された宮本輝の小説。

競走馬「オラシオン」と、それを取り巻く人々たちの物語。

オラシオンが生まれてから成長していく過程を軸に、物語は語り手を変えて進んでいきます。

オラシオンの生産者(の息子)渡海博正。
和具工業社長でオラシオンの馬主、和具平八郎。
その娘でオラシオンを譲り受けた和具久美子。
社長秘書でオラシオンの名付け親、多田時夫。
ジョッキーの奈良五郎。

それぞれが主人公となり、ひとりひとりの人間ドラマが一章ずつ展開されていきます。

それぞれの思いを乗せてオラシオン(スペイン語で「祈り」)は走り、終章では日本ダービーに挑みます。





僕がまだ高校生だったときに読んだ作品を再び読んでみました。

同じ作品でもやはり大人になってから読むと感動の深さが違います。

当時よりも競馬や血統のことを知っていて、北海道の牧場見学に何回か行ったことがあるので静内の風景を思い浮かべて読むことができたのも、感慨を深くした一因だったと思います。

この作品は人間を描いたドラマであるのと同時に、競馬の世界がリアルに描かれていて、非常に完成度が高いと思います。

ただし、現在の競馬ファンが読むのであれば、今から35年以上前の関東馬が強くて関西馬が弱かった「東高西低」時代のお話だということを頭の片隅に入れておくとよいかと思います。

あと、種付料は不受胎だろうが流産しようが全額支払いというリスクの高い時代でした。いまでは受胎条件(受胎確認後の支払い)、出生条件(正常に出生後の支払い)、前納・不受胎時全額返還などのリスクを回避できる支払い方式になっています。

また、社台ファームが吉永ファームとして、故吉田善哉氏が吉永達也として、吉田照哉氏が吉永哲也として、吉田勝己氏が吉永克之として、ノーザンテーストがセントエストレラとして登場します。

これらのことを知らなくても、競馬をあまり知らない人にでも、お勧めできる感動の長編小説です。

なお、僕は映画を見ていませんが、もしもリメイクで実写化するならば、多田時夫役を高橋一生にやってもらい、友人の佐木多加志役を岡田准一にやってもらって最後のセリフを決めてもらえたら、こんなにうれしいことはありません。



ここから下は、オラシオンの血統などについて(ここからはちょっとマニアックなので血統に興味のないかたはスルーしてください)。

オラシオンは架空の馬です。父ウラジミールと母ハナカゲも架空の馬です。オラシオンは青毛の牡馬で、幼少期は「クロ」と呼ばれていました。

オラシオンの父ウラジミールはスピードとスタミナを併せ持つ大種牡馬です。オラシオンはウラジミールそっくりの真っ黒な馬だと当歳時に評されています。

オラシオンの母ハナカゲは桜花賞6着、オークス2着、エリザベス女王杯(当時は秋華賞ではなくこのレースが牝馬3冠目のレース)では1番人気でしたが不利を受けて7着と、牝馬クラシック路線で活躍しました。

ハナカゲの母父はマッチェム系で、ハナカゲの四代前にウォーアドミラル、五代前にマンノウォーがいます。最初に渡海博正が和具久美子に話した『名馬・風の王』ゴドルフィン・アラビアンはこの系統のことです。

これとは別に、ウラジミールの二代前の父にモンパルナス(架空の馬)がいて、ハナカゲの三代前の父にもモンパルナスがいるので、オラシオンはモンパルナスの3×4のクロスを持ちます。

このモンパルナスは「フランスの馬なのに、イギリスのダービーに遠征して勝った」と渡海千造が述べていますが、何系のどんな血統の馬なのかは、全編通してもわかりませんでした。

「ハナカゲはボールドルーラー系で、ウラジミールはプリンスリーギフト系」と吉永達也が和具久美子に話しています。ところが、ボールドルーラーとプリンスリーギフトの父はナスルーラです。この系統を組み合わせると、必然的にナスルーラのクロスが発生します。『優駿』第一章は1982年に連載されており、その当時のサイアーランキングを見るとプリンスリーギフト系の種牡馬もボールドルーラー系の種牡馬も直仔が多いです。直仔の場合、ナスルーラの3×4が発生します。

1982年度サイアーランキング(JBIS Search より)
1位.ノーザンテースト(父ノーザンダンサー)
2位.ファバージ(父プリンスリーギフト)
4位.テスコボーイ(父プリンスリーギフト)
7位.ハーバー(父プリンスリーギフト)
12位.ボールドコンバタント(父ボールドルーラー)
13位.ダストコマンダー(父ボールドコマンダー、父父ボールドルーラー)
17位.キタノカチドキ(父テスコボーイ、父父プリンスリーギフト)
20位.ボールドアンドエイブル(父ボールドラッド、父父ボールドルーラー)
23位.ステューペンダス(父ボールドルーラー)
25位.フロリバンダ(父プリンスリーギフト)
36位.トウショウボーイ(父テスコボーイ、父父プリンスリーギフト)
40位.トライバルチーフ(父プリンスリーギフト)



ウラジミールはサイアーランキング3位なので、テスコボーイかファバージあたりがモデルでしょう(トウショウボーイは種牡馬になったばかりで大種牡馬と呼ぶにはまだ早い時期)。ハナカゲの父がボールドルーラーの孫だとしてもナスルーラの3×5が発生します。

ひょっとしたらモンパルナスはナスルーラをモデルにした馬で、モンパルナスの3×4はナスルーラの3×4のことなのかもしれないと想像しました。しかし、最初に渡海博正が和具久美子に馬の系統について熱く語っているときにナスルーラは実在の種牡馬として登場しているので、モンパルナスとナスルーラは別の馬です。

わかりづらいので血統表にしてみました。


オラシオン(牡)青毛
ウラジミールプリンスリーギフトナスルーラネアルコ
父父父母
父父母父父母父
父父母母
父母モンパルナス父母父父
父母父母
父母母父母母父
父母母母
ハナカゲ母父ボールドルーラーナスルーラ
母父父母
母父母母父母父
母父母母
母母母母父
(ハナカゲのブルードメア・サイアー)
母母父父
(ウォーアドミラル直仔/マンノウォー系/「風の王」ゴドルフィン・アラビアンの系統)
母母父母
母母母モンパルナス
母母母母
四代目までに生じたクロス
ナスルーラ 18.75% 3 x 4
モンパルナス 18.75% 3 x 4

このように、3×4のクロスが2つも発生してしまいます…。
血統表なんて作らなければよかったでしょうか…。

ちなみに、サンデーサイレンスの母母父がモンパルナス(Montparnasse、1956年生まれ、ハイペリオン系)ですが、この実在する馬とは別物です。この馬は英ダービーを勝っていないし、フランスの馬ではなくアルゼンチンの馬なので。

なお、ハナカゲのファミリーラインは優秀です。ハナカゲの四代母は英ダービーで頭差2着した馬で、ヨーロッパをまたにかけて活躍したマネースポンサー(架空の馬)の半姉です。「汚れて薄まって分散する」ことなく、貴重な血脈を残せますように…。



最後に。
この作品を読むきっかけを作ってくれたのは Kindle Paperwhite 32GB、マンガモデルです。



Kindle は前からずっと気になっていたのですが、百田尚樹や東野圭吾の作品は電子書籍化されておらず、読みたい技術書も電子書籍が少なく、それでも目が疲れづらくて漫画を読んだり自作本を読んだりできるかと思い購入しました。

しかし、漫画を読むには小さくてページをめくるときにぼやけるのが目に疲れ、技術書を読むにも字が小さすぎて、自作本を読むにも読みづらいので、ヤフオクで売ってしまおうかと思ったのですが、その前に小説を読んでみようと思い、間違いのない名作を読もうと思って「優駿」(宮本輝)Kindle版を購入したのでした。

Kindle Paperwhite はやっぱり小説を読むための端末です。読みやすいし目も疲れないのでとてもよいです。「優駿」は図書館にも置いてあるし中古本も安く出ていますが、Kindle版を購入することでいつでも読めるし場所も取らないというメリットを享受できました。

キミにきまった!(シルク2017年度募集馬)

シルクホースクラブ2017年度1歳馬1次募集の抽選結果は
 ◎ スカイクレイバー 当選
 ○ ヴィヤダーナ   当選
 ▲ プチノワール   落選
 △ プリモスター   落選
となりました。

ロードカナロア産駒の2頭、プチノワールとプリモスターのどちらにしようか悩み、

「どちらにしようか迷ったときは、両方とも買って、仕事を頑張ればいいんです!(笑)」

という吉田勝己社長のお言葉どおりに2頭とも申し込んでみましたが、結果は見事に2頭とも落選でした。

まあ、欲しかった上位2頭に当選したのでよかったです。

スカイクレイバーもヴィヤダーナも、育成が順調に進んで、まずは無事にデビューできますように。(祈り)


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2017/08/12 スカイクレイバーの16



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2017/08/12 ヴィヤダーナの16


※写真の出典はシルクホースクラブです。シルクホースクラブより許可をいただいて転載しています。

みかん画伯



ラグに、うさぎの絵?





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水がこぼれただけのようです。





犯人は……。





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牧草入れのところに逃げました……。





みかん画伯が、平置きの水をぶんまけたのでした。





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お皿を動かそうとしたときにはダメだと教えてやめさせているのですが、このときばかりは、芸術のために我慢できなかったようです(^-^;











水を平置きにするようになってから、うさんぽ中もよく水を飲むようになりました。ケージではボトルの水を飲んでいます。

しっぽさんでグルーミング(2017年8月)

2ヶ月に1回のみかんの爪切り、しっぽさんへグルーミングに行ってきました。


前回と同じくペットサークルパーテーションを利用して、みかんを逃げられないところに追い込んでから抱っこを1回で決めたので、ダメージは少なかったです。


それでも移動中は耳がビクビクと震えていますが「いつものしっぽさんの爪切りだから大丈夫」「すぐ終わらせて早く帰るからね」と、みかんをなだめます。

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しっぽさんでのみかんは借りてきたうさぎ。とてもおとなしく素直です。

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体重を測ると、いままで800g台だった体重が900g台に突入していました。

避妊手術が終わってたくさん食べるようになり、それでも前回はほとんど体重が変わりませんでしたが、今回は大幅にアップしていました。食べた分が身になってきたのでしょうか。

いまは見た目にもちょうどいい感じですが、これ以上は増やさないようにごはんの分量には気をつけたいと思います。




歯のチェックをしてもらいます。きれいな歯です(臼歯は病院で診てもらわないとわかりませんが)。

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これも牧草を食べてくれているのと、シニアブルームを食べてくれているおかげでしょうか?




爪切り中のみかん。

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今回はいつも以上に素直で、まったく抵抗する素振りを見せません。

それと、写真を撮るときに、カメラ目線が多いような気がします。

写真に撮られることがわかっていて、それならばきれいにとってもらいましょうというモデル根性を見せてくれているのでしょうか。みかん、おみごと(笑)

爪が伸びるのが早くて、2ヶ月でかなり伸びています。つぎの予約日は2ヶ月先よりも間隔を短くしました。




グルーミングが無事に終わって帰宅します。終わったことがわかっているのか、目がぱっちりしています。

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キャリーでの移動になれてきたのか、震えもなくなり、うとうとと眠たくなったところで家に到着しました。




帰ってからのみかんはやはりご機嫌斜め。いじけてベッドの下に潜り込みます。

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この日は花火大会があって、バルコニーから花火が見えるのですが、今年はみかんと一緒に見れませんでした。

↓去年の記事
みかん花火を見る

避妊手術が終わってからのみかんはべったりちゃんではなくなり警戒心が強くなっています。

花火を見ているやたん&みーままのところには来ないでテーブルの下の座布団でまったりしていました。

実際は、みかんが花火を見ているような写真を撮って喜んでいるのは飼い主だけで、当のうさぎさんにしてみれば、音がうるさいだけでストレスで具合を悪くするコもいるみたいなので、リラックスして過ごしてくれていることがありがたいです。

キミにきめた

2012年当時、みーままがiPhoneデビューし、うさぎカフェのサイトを覗いているときに偶然見つけたネザーランドドワーフの女の子。

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一目見て「このコだ!」と思ったみーまま。その当時やたんは仕事が超多忙だったため、みーまま一人でカフェまで会いにいきます。

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会ってすぐ、このコに決めました。

まだ生後8週間に満たないため、あと1週間はお店で預かってもらうことに。

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(となりの子は兄弟でもなんでもない他人です)

おやつにがっつくのは、このときのおやつ争奪戦のせいかもしれません(三つ子の魂百までも)。

今思うと、1週間くらいなら待たずにすぐ連れて帰ってもよかったかもしれません(この当時はびくびくと教科書どおりにキチカチとやりたかったのです)。




お迎え当日、健康チェック。

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キャリーに移します。

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いまでも小さいけど、もっと小さいです。

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家に迎えてからしばらくは、慣れるまでケージで過ごしてもらいます(これも教科書どおり)。

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今考えると、みかんはうさぎカフェ出身でさびしがり屋な性格なので、いまと同じように家にいるときは放し飼いにしてもよかったのかもしれません(お店のお姉さんもそのように言っていたし)。「外に行きたいな」と、しょんぼりしているようにも見えます(キッチリやりすぎたみーまま反省)。




だいぶ我が家に慣れてきて、サークルの中でうさんぽをするようになります。

当時から、後ろを取られるのは嫌だったようです。

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ひとしきり遊んでから、伸びます。やっぱり小さいです。

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プジョっても小さいです。

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当時から登るのが大好き。

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そして、いまでも登ります。こんなに大きくなりました!

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ところで最近気づいたのですが、手のところの毛色が、子供の頃はオレンジ一色だったのに、いつのまにか白のシマシマができています。

これも成長の証なのでしょうか?

A Horse's Prayer
馬の祈り
プロフィール

(↑クリックすると口取り写真)

Author:やたん
妻とうさぎとの3人暮らし。
馬、うさぎ、お得(ポイント貯めたりとか)が好きです。
紹介ポイントを稼いで
引退馬のために使うことを目論んでいます(笑)。

(↑クリックすると拡大します)
うさぎ:みかん
性格:甘えん坊、好奇心旺盛、食わず嫌い
種類:ネザーランドドワーフ
性別:女の子
色:オレンジ
体重:1キロ未満
好きなもの:おやつ
趣味:登山(常に高みを目指しています)

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